天使。
時間があるときは チラシを配っている。管理人さんが いらした場合は お伺いをたてる。「シッシッ(get out here…right now)」が9割。でも、事情を説明したら 見て見ぬ振りをしてくださることもある。
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ある街で チラシを配っていたら ゲリラ豪雨に見舞われた。(そういえば、最近「夕立ち」って 情緒ある言葉を 聞かない)あるマンションの軒先で 途方に 暮れていると、私より(多分)10歳ほど 若い女性が エントランスを通り過ぎて… 戻ってきなすった。
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「女性:…おうち、遠いんですか?」「私:…へぁ…?」炎天下の中 ひたすら歩き回ったおかげで アホな頭が さらに回らない。「女性:…カサ、よければ。」「私:…へえっ…っ!だ、大丈夫です!」「女性:いんですよ。使ってないやつ あるんで。取ってきますねー(ニコッ)」(お部屋に戻られて 再び エントランスに)「女性:ハイ(カサ。)困りますよねー、こんな雨。私も 3回 雨宿りしながら 帰ってきたんですよ」「私:ぇぁのー…すんません …ホントに ありがとうございますっ!」… 激しい雨は その後も しばらく続いた。彼女がいなかったら 干しっぱなしだった洗濯物 共々、俺は どうなっていたんだろう。
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「一日 一回 天使は現れる」そんなフレーズを 耳にしたことがある。その時は「そんなもんかねー」なんて思った。今は …一日一回かは わからないけど…日常に 天使がいること自体は 結構 信じている。粋な 管理人さんとか、傘を貸してくれる おねえさんとか… 天使に出会うと 目頭が熱くなってしまうものなのかな。