みえない

(…ガガガガガッ…)「男性:…ひどい “営業妨害”だねー。こんなん されたら、入れないよ」(…ガガガッ…)

「店員さん:…えぇ…すみません…いらっしゃいませぇ(…ガガっガ…)。カウンターか 2名がけのお好きな席へどうぞ〜 ^ ^」(…ガガッガガガ…)

スーツを着こなした 40後半くらいの男性が 髪をかき上げながら、こんな風に颯爽と?(いつもそうなんだろう。早足で)入店してきた。女性の店員と顔見知りかどうかは、わからない。

そのチェーン店の定食屋の前の細い脇道では、年に一回くらいの頻度であろう、大掛かりな道路工事が行われていたのだった。

・・・

俺の右隣には 汗と泥にまみれた作業着の オヤジさん、二人組。多分、俺の親父(今年70歳)とほぼ同じ歳だろう。

「オヤジさん:…洗濯なんか、毎週やって 大変だったよ、ホント…でも、ガンやっても 97歳まで 生きたんだから…立派なもんだよ…」

俺のばあちゃんもガンになったけど、まだ生きていて、来月97歳。大腿骨を骨折してからは施設に入っていて、親父と母は 同じこと(洗濯したり)を日々、実行している。

「俺が歳とったら、こんなことしてくれる息子はいるんかな〜」そういえば こないだ、ばあちゃんにプリン食べさせながら、こんなことつぶやいてたな、親父(御意)。

・・・

「オヤジさん:…“営業妨害”だってよ。はっ。こっちは一生懸命、仕事してんのによ…」

お茶を汲んで席に戻ってきた片方のオヤジさんが、トイメンの仲間にこんな風に話しかけた。オヤジさんたちと目があった。一緒に 苦笑した。

失言は 政治家の専売特許じゃないらしい。「相手」が見えない人であれば誰でにも潜むリスクである。


最新記事
アーカイブ

©   2016   fukanya