

パターン。
向こう側から牛の行列がやってきた時、その牛の顔を見て、尻尾がどんな形をしているのかを当てるのが“先見性”である。牛が通り過ぎた後で、現物の尻尾を言うのは誰でもできる。顔の形の特徴を見ながら、顔の形と尻尾の形の因果関係を見つけ出すのが、先見性だ。 日本サッカー・プロリーグの黎明期を支え、“ドーハの悲劇”の際、日本代表を率いていたハンス・オフト前監督は ご自身の著書(確か「日本サッカーの挑戦」と言う著書だったと思う)で こんな お話をされていた。 先見性 — これは勘ではなく、経験に基づいた科学である。最初は当たらないが、何度も繰り返すうちにわかるようになる、観察と検証によって学習できる、と。 オフト監督は“先見性”を リーダーに必要な能力としているが、優れた経営者や ある領域のプロフェッショナルのインタビューでも、同じような話を見聞きしたことがある。例えば、組織運営/仕事をしている中で 何かの兆候を感じ取ったとき、「これは どこかで 見たような景色だ」と言ったイメージが広がり、考え得るかぎりの最善の手を打つのだそうだ。 ・・・ この二日間、少しのん